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ろ布性能試験・不具合調査

ろ布の性能試験および、不具合調査を行います。

ろ布性能試験

JIS Z 8909-1:2005「集じん用ろ布の試験方法-第1部:集じん性能」に基づき、以下の試験を行い、ろ布の集じん効率、払落し性能などを評価します。

試験条件

  • ろ過面積    :300×300 [mm]
  • ろ過風速    :2.0 ±2% [m/min]
  • 粉じん濃度   :5.0 ±7% [g/m3]
  • 払い落しエア圧力:500 ±3% [kPa]
  • 試験粉体    :JIS Z 8901 試験用粉体1の10種(フライアッシュ、中位径範囲4.8~5.7μm)

試験内容

  1. 初期性能試験
    ろ布差圧が1000Paに達したら払い落とすことを、30回繰り返します。
  2. エージング処理
    払い落としを5秒間隔で5000回繰り返します。
  3. 安定化処理
    エージング後の集じん性能を安定化させるため、ろ布差圧が1000Paに達したら払い落とすことを、10回繰り返します。
  4. 最終集じん性能測定
    初期性能試験と同様に、ろ布差圧が1000Paに達したら払い落とすことを、30回繰り返します。

試験必要ろ布

  • 500 × 670 [mm] 3枚

なお、500×670 [mm]のろ布を、以下のように4分割した状態でご提供いただいても結構です。

500×500[mm]×1枚と、その付近から採取した150×170[mm]×3枚 ※これを3セット必要です

試験必要ろ布のイラスト

資料ダウンロード

不具合調査

集じん機において短期間での差圧上昇・粉じん漏れなど不具合が生じた際の原因調査手段の一つとして、取り外したろ布の状態を確認します。
調査目的やろ布の状態に応じて、以下の試験項目から必要な項目を選択し、ご提案します。

試験項目

JIS Z 8910:2007「集じん用ろ布の試験方法-ろ布耐久性測定用のサンプリング方法及び試験方法」に基づく試験項目

●外観写真撮影

ろ布全体を伸ばした状態にして広げ、表面と裏面の粉体付着状態や損傷などを撮影します。

●引張強さ及び伸び率

ろ布試験片を、引張試験機を用いて以下の条件で引っ張り、切断時の強さ(N)と伸び率(%)を測定します。
強度低下の数値的評価に用います。

項目内容
測定方法JIS L 1096 8.14.1 A法準拠 カットストリップ法
試験機の種類定速伸長形
試験片の幅50mm
つかみ間隔200mm
引張速度200mm/min
試験片サイズと
枚数
[たて方向の試験片] たて300mm × よこ50mm、5枚(予備2枚を含む)
[よこ方向の試験片] たて50mm × よこ300mm、5枚(予備2枚を含む)
●通気性

圧力差125Paの条件下にて ろ布を通過する空気量を測定します。
測定結果は、ろ布面積1cm2を1秒間に通過する空気量(cm3/cm2/s)で表します。
目詰まり状態の数値的評価に用います。

項目内容
測定方法JIS L 1096 8.26.1 A法(フラジール形法)に準ずる方法
試験面積100cm2
圧力差125Pa
試験片サイズと
枚数
145mm × 170mm、5枚(1~5枚の範囲内で枚数変更可能)
●電子顕微鏡観察 (「JIS Z 8910」は光学顕微鏡観察ですが、弊社では電子顕微鏡観察を行います)

電子顕微鏡を用い、ろ布の集じん面、断面、清浄面の拡大写真を撮影し、ダストの付着状態などについて確認・記録します。必要に応じて、繊維の劣化状態なども確認・記録します。

その他の試験項目

弊社では ろ布に付着している物質についても、以下の試験が可能です。

●粉体の粒子径分布

早期差圧上昇原因・粉じん漏れ原因の推定に用います。

項目内容
測定方法JIS Z 8825準拠 レーザ回折・散乱法
分散媒水またはエタノール
必要サンプル量サンプルが粉体の場合 : 約 5mL
サンプルがろ布の場合 : 100mm × 100mm程度
●油分量

早期差圧上昇原因の推定に用います。

項目内容
測定方法JIS K 0102-1 22準拠 ソックスレー抽出法
抽出溶媒n-ヘキサン
必要サンプル量サンプルが粉体の場合 : 5g
サンプルがろ布の場合 : 100mm × 100mm程度
●元素分析

目詰まり要因の元素の推定に用います。

項目内容
測定方法電子顕微鏡EDSを用いたスペクトル分析(定性・半定量分析)
分析元素元素周期表における ホウ素(B)~ウラン(U)
必要サンプル量ろ布 : 50 × 50mm程度