
ろ布の性能試験および、不具合調査を行います。
JIS Z 8909-1:2005「集じん用ろ布の試験方法-第1部:集じん性能」に基づき、以下の試験を行い、ろ布の集じん効率、払落し性能などを評価します。
なお、500×670 [mm]のろ布を、以下のように4分割した状態でご提供いただいても結構です。
500×500[mm]×1枚と、その付近から採取した150×170[mm]×3枚 ※これを3セット必要です

集じん機において短期間での差圧上昇・粉じん漏れなど不具合が生じた際の原因調査手段の一つとして、取り外したろ布の状態を確認します。
				調査目的やろ布の状態に応じて、以下の試験項目から必要な項目を選択し、ご提案します。
ろ布全体を伸ばした状態にして広げ、表面と裏面の粉体付着状態や損傷などを撮影します。
ろ布試験片を、引張試験機を用いて以下の条件で引っ張り、切断時の強さ(N)と伸び率(%)を測定します。
						強度低下の数値的評価に用います。
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| 測定方法 | JIS L 1096 8.14.1 A法準拠 カットストリップ法 | 
| 試験機の種類 | 定速伸長形 | 
| 試験片の幅 | 50mm | 
| つかみ間隔 | 200mm | 
| 引張速度 | 200mm/min | 
| 試験片サイズと 枚数 | [たて方向の試験片] たて300mm × よこ50mm、5枚(予備2枚を含む) [よこ方向の試験片] たて50mm × よこ300mm、5枚(予備2枚を含む) | 
圧力差125Paの条件下にて ろ布を通過する空気量を測定します。
						測定結果は、ろ布面積1cm2を1秒間に通過する空気量(cm3/cm2/s)で表します。
						目詰まり状態の数値的評価に用います。
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| 測定方法 | JIS L 1096 8.26.1 A法(フラジール形法)に準ずる方法 | 
| 試験面積 | 100cm2 | 
| 圧力差 | 125Pa | 
| 試験片サイズと 枚数 | 145mm × 170mm、5枚(1~5枚の範囲内で枚数変更可能) | 
電子顕微鏡を用い、ろ布の集じん面、断面、清浄面の拡大写真を撮影し、ダストの付着状態などについて確認・記録します。必要に応じて、繊維の劣化状態なども確認・記録します。
弊社では ろ布に付着している物質についても、以下の試験が可能です。
早期差圧上昇原因・粉じん漏れ原因の推定に用います。
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| 測定方法 | JIS Z 8825準拠 レーザ回折・散乱法 | 
| 分散媒 | 水またはエタノール | 
| 必要サンプル量 | サンプルが粉体の場合 : 約 5mL サンプルがろ布の場合 : 100mm × 100mm程度 | 
早期差圧上昇原因の推定に用います。
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| 測定方法 | JIS K 0102-1 22準拠 ソックスレー抽出法 | 
| 抽出溶媒 | n-ヘキサン | 
| 必要サンプル量 | サンプルが粉体の場合 : 5g サンプルがろ布の場合 : 100mm × 100mm程度 | 
目詰まり要因の元素の推定に用います。
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| 測定方法 | 電子顕微鏡EDSを用いたスペクトル分析(定性・半定量分析) | 
| 分析元素 | 元素周期表における ホウ素(B)~ウラン(U) | 
| 必要サンプル量 | ろ布 : 50 × 50mm程度 |