凝集性、付着性、フィルター目詰まり、ホッパーブリッジ、輸送、静電気、爆発性
含水率の定義は、業界によって様々である。これは使用する用途が異なることからと考えられる。
含水率の概念を3種類の状態を考えると、(1)表面付着水分、(2)一定温度で加熱した場合の質量減量割合、(3)強熱炭化によって薫蒸したときの水分となる。(1)はシリカゲル或いは除湿剤によって乾燥した場合の減量。(2)は恒温槽で一定の温度で一定時間加熱したときの減量(加熱温度及び加熱時間は業界によって異なる)。(3)は物質の内部(時には結晶水も含まれる)にまで含まれる含水率を示す。一般に、粉体ハンドリングで影響する含水率は(1)或いは(2)である。
密閉した容器内にシリカゲルを入れると、シリカゲルが容器内雰囲気の水分を吸着し、容器内の湿度が減少する。そこで、容器内では温度の飽和水蒸気圧まで粉体等から水分を搾取して安定化しようとする。従って、飽和水蒸気圧になるように粉体等の水分が蒸発し乾燥する。また、真空乾燥器の場合は真空にすることによって雰囲気の飽和水蒸気圧が減少するため、前者と同様な作用が働き乾燥する。加熱できない粉体等に有効である。
一般的に、加熱温度は100℃以上とし、水の蒸発温度より高く設定する。このような状態では、ある程度内部に存在する水分も蒸発して乾燥する。
業界によって設定温度及び加熱時間が異なっている。例えば廃棄物関係では105±5℃で恒量となるまでとなっている。
食品衛生法では食品の状態で100~135℃、乾燥時間も1~3時間と幅がある。
有機性の可燃性物質は酸素が存在する状態では、燃焼によって水分が生成するため酸素を断った状態で数百℃で加熱すると、炭化して水分が蒸発する。この水分を容器に受け止め、カールフィッシャー試薬によって水分を測定できる。この方法では溶剤中の微量含水率の測定も可能である。
弊社での試験は(1)及び(2)を採用し計算式は下記となる